本日、会社の従業員から質問を受けましたので、
バックオフィスで仕事をしている、わたしの見解を投稿します!
(前提)2017年までは、
「扶養内といえば、103万円が一般的でした」
2018年からは、一筋縄(ひとすじなわ)ではいかなくなりました。説明もしづらいです。
従業員(妻でパート)の、
「扶養内で働くにはいくらまでが上限ですか?」
この質問に、簡単に答えられますか?
2018年からは簡単に答えられなくなりました。
ですが、私は簡単(安易)に答えました。
「103万円です。」
一言で終わりました。
Σ( ̄□ ̄|||)えっ!!?
「2018年からは103万円じゃなくて、150万円の収入までじゃないの?」
理由は以下の4つのリスクがあるからです。
1.夫の就業している会社の扶養手当等がなくなる場合も
2.自ら働くパート収入に所得税がかかる場合も
3.106万円と130万円の壁にひっかかる場合も
4.配偶者控除は夫の年収によって全額控除できない場合も
目次
1.夫の就業している会社の扶養手当がなくなる場合も
扶養手当、これって案外大きいです。
月額2万円はだいたいの会社がついてるとのこと。
配偶者の年収が、
103万円以内であれば65.9%の会社が、
130万円以内であれば29.5%の会社が、
扶養手当(家族手当)をつけているというデータがあります。
妻がパートで働きすぎると、150万円以内におさめても、この手当が無くなってしまうかも知れません。
☆無くなるかどうかは、夫の会社のシステムや就業規則によります。
もちろん、パートが働く会社の総務部(わたし)は、夫の会社の事情など知りません。
そんなことで、
「働きすぎて、夫の扶養手当が無くなったから、責任を持て」と言われても困ります。
「103万円までにおさえる理由の1つです」
2.自ら働くパート収入に所得税がかかる場合も
103万円を超えても、2018年から、配偶者控除は150万円までの枠が与えられます。
ただし、
「パート(妻)の給料には、103万円を超えれば、所得税がかかってきます」
これは、2017年までと何ら変わりません。
配偶者控除ばかり気にしていますが、103万円を超えれば、
自分(妻パート)のほうに所得税がつくことを気づいていないパートさんがほとんどです。
「103万円までにおさえる理由の1つです」
3.106万円と130万円の壁にひっかかる場合も
社会保険の壁です。
106万円は、今は501人以上の大きめの企業のパートだけですが、
中小企業のパートも、近々、同じように適用になるように審議されています。
早々になるでしょう。
「103万円までにおさえる理由の1つです」
パート収入が130万円を超えると、夫の社会保険の扶養になることができなくなります。
(+_+)
家計に響きます。
4.配偶者控除は夫の年収によって全額控除できない場合も
夫の年収が1220万円を超えると、妻のパート103万円以内でも、配偶者控除は受けられません。
2017年までと変わったところです。高額所得者は、適用除外になりました。
夫の年収?
もちろん、妻がパートで働く会社の総務部(わたし)は、夫の年収など知りません。
そんなことで、
「夫の年収のことまで聞かれなかった、責任を持て」と言われても困ります。
「103万円までにおさえる理由の1つです」
扶養内2018年も103万円が無難?まとめ
以上、4つの点から、
「扶養内は103万円です」
と伝えておいたほうが無難だというのが、わたしの見解です。
それで、ネットで調べて聞きかじってきたことを、またぶつけてきたら、
その質問だけに答えましょう。
逐一、個々の従業員に、一から説明することはありません。
ペラ紙1枚で、案内しても、読まないのがオチです。
質問してきても、
「最後は自分の責任で判断してください」
この一言を添えればいいでしょう。
150万円に枠が広がったと言っても、妻がパートとして働く会社の総務部担当者は、
安易に「150万円まで扶養内になりました」とは到底(とうてい)アナウンスできません。
社内にアナウンスして150万円を鵜呑み(うのみ)にされてしまうと、
思ったよりパートさんの家庭の「手取り収入」が少なくなるケースが出てくる場合があるからです。
「夫の会社の扶養手当の数万円が、もしも無くなると一大事です」
「社会保険料負担は、所得税より負担金額がはるかに大きいです」
「103万円超えだと、妻のほうに所得税がつくのは2017年までと変わりません」
「103万円以内で働いても、夫が高額所得者であれば配偶者控除がなくなります」
「扶養内はいくら?」
わたしの「103万円です」は反対意見が多いかもしれませんが、
改正に世間がなじむまでは、リスクは少ないと思っています。
2018年以降は、
安易に判断せず、たくさんググって、なるべく自分で認識してから、
まわりの人に質問して、理解を深めることをオススメします。
おしまい
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